🌏 新シリーズ『社長の頭の中。』 第7回 “好き嫌い”で決めてもいい。 ― 感覚は、立派な判断基準 ―
2025/12/19
■ 経営者ほど、「好き嫌いで決めたらあかん」と思い込んでいる。
リーダーや経営者になると、こう思いがちです。
「公正でないといけない」
「感情に流されてはいけない」
「好き嫌いで決めるなんて、子どもみたいや」
たしかに、理屈だけでいえばそうかもしれない。
でも、僕はこう思います。
好き嫌いは、人間が持っている“最古のセンサー”。
むしろ、信じていい。
どれだけ立場が変わっても、
“人としての感覚”が一番正直なんです。
■ 好きな人と働くと、なぜか成果が出る。
好きな人と仕事をすると、空気が軽くなる。
会話が自然に増える。
行動が前向きになる。
相談がしやすい。
結果として、成果まで伸びる。
逆に、嫌いな人と仕事をすると、
すべてが“作業”になる。
気を遣う時間も増えるし、判断も遅くなる。
無駄に疲れる。
この差は、理屈じゃ説明できない。
でも、誰もが経験したことがあるはず。
好き嫌いは、生産性に直結する。
だから判断基準としては、むしろ合理的なんです。
■ 「好き」はエネルギー。「嫌い」はサイン。
好きなものには、自然とエネルギーが湧いてくる。
時間を忘れて取り組める。
そして、人を巻き込む力がある。
反対に、“嫌い”にも意味がある。
嫌い=悪ではなく、
「自分の強みを発揮できない領域」
「価値観が合わない領域」
という大事なサイン。
嫌いを避けることは逃げではなく、
自分のエネルギーを正しく使う選択。
これは経営にも、人間関係にも同じことが言える。
■ 公平であることと、好き嫌いを持つことは矛盾しない。
「社長なんだから、公平でいないといけませんよね」
そう言われることがあります。
もちろん、公平であることは大事です。
でも、だからといって「好き嫌いを持ってはいけない」わけではない。
公平さとは、
“好き嫌いを理由に扱いを変えないこと”。
好き嫌いそのものを持つな、ではない。
感情があるから人間。
それを否定する必要はない。
■ 会社を強くするのは、“好き”の総量。
組織が元気なときの共通点はひとつ。
好きなこと・好きな人・好きな瞬間が多い。
・この利用者さんが好き
・この同僚が好き
・この仕事の瞬間が好き
・ここで働く雰囲気が好き
“好き”が多いほど、行動量は勝手に増える。
自ら学ぶ。
自ら動く。
自ら改善する。
誰に言われなくても進化していく。
嫌いが多い職場は、どれだけ制度が整っていても停滞する。
だから社長として僕がやることは、
「好きが生まれる土台」をつくることだと思っている。
■ 大きな決断ほど、“好き”で選ぶ。
経営判断は難しい。
数字や情報だけでは決められない時もある。
そんな時、僕は最後の最後で、
“好きかどうか”で決める。
好きな選択は、覚悟が持てる。
嫌いな選択は、どこかで逃げたくなる。
決断に必要なのは、正しさより“持続できるか”。
そのエネルギーの源は、好きか嫌いか──ただそれだけ。
■ 「おかげさま」が教えてくれること。
僕が大切にしている言葉に「おかげさま」がある。
この言葉を忘れない限り、
好き嫌いで選んでも、人としての軸はぶれない。
好きなものを選ぶのも、
嫌いなものを離れるのも、
全部“おかげさま”の延長線にある選択。
だから、好き嫌いで決めていい。
むしろ、人間らしくていい。
💬 問い
あなたが今「好き」で選べていないことは何ですか?
そして、その選択は“あなたらしさ”を削っていませんか?
✳️ 次回予告
🌟 第8回:「人のために動くと、結局自分が助かる。」
“利他的に見える行動”が、なぜ最も合理的な成長戦略なのか。
次回は「恩送り」の本質について語ります。
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