🌏 新シリーズ『社長の頭の中。』 第5回 期待されすぎない努力。 ― 信頼は、きれいごとじゃない ―
2025/12/05
■ 「社長ならできますよね」って言葉、けっこう重たい。
「社長なら、なんとかできますよね。」
そんな言葉を聞くたびに、少しだけ息が詰まる。
信頼されているようで、実は“期待”という名の圧力。
「できて当然」「答えを持っていて当然」。
そう思われる立場にいると、ふと、自分が人間ではなく“役職”として見られているような気がする。
昔は、期待に応えることが責任だと思っていた。
でも今は少し違う。
期待に応えるよりも、裏切られても信じられる人でいたい。
■ 【職場編】信頼は“管理”ではなく“選択”。
職場では、誰かが離れることもある。
突然、環境が変わることもある。
信じていた人が、思いがけない方向へ進むことだってある。
そんな時、人は「裏切られた」と感じてしまう。
でも、そこに“悪意”があるとは限らない。
人にはそれぞれのタイミングと事情があり、
心の中の天秤が動いた瞬間に、選択をする。
信頼って、コントロールできるものではない。
「信じる」という選択を、自分の意思で続けること。
それが、本当の信頼なのかもしれない。
期待は「こうあってほしい」と他人に求めること。
信頼は「それでも信じよう」と自分が決めること。
■ 【人間関係編】「期待」は、時に愛情のフリをする。
誰かに「こうなってほしい」と願う気持ちは、
一見、思いやりに見える。
けれど、その根っこには“自分の理想”が潜んでいることが多い。
「頑張ってほしい」「成長してほしい」
――その“ほしい”は、相手ではなく自分の安心のためかもしれない。
本当の信頼は、手を放す勇気だ。
失敗を許すことではなく、
その人の選択を尊重すること。
たとえ思い通りにいかなくても、
「信じたままでいる」という在り方が、関係を深くする。
■ 【人生編】“裏切り”さえも、学びに変えられる。
人は誰かに期待して、そして時に裏切られる。
でも、その痛みの中に気づきがある。
裏切られたときほど、自分の「信じ方」が試される。
怒ることもできるし、離れることもできる。
けれど、その出来事を「おかげさま」と言えるようになったとき、
人は少しだけ強くなれる。
“おかげさま”という言葉には、
「自分ひとりで生きてるわけじゃない」という
静かな気づきがある。
信頼も、人との関係も、
最初から完璧な形ではない。
何度も傷つき、何度も見直していく中で、少しずつ形を変えていく。
■ 「信頼」とは、続ける覚悟。
信頼とは、努力よりも「やめないこと」。
怒っても、失敗しても、向き合い続けること。
期待は、結果を求めるもの。
信頼は、過程を信じるもの。
裏切られてもいい。
また笑って「ありがとう」と言えたら、それで十分。
おかげさま。
この言葉に込められた“許し”と“感謝”の中に、
人としての柔らかさがある気がします。
💬 問い
あなたは今、誰の“期待”ではなく、
誰の“信頼”を積み重ねていますか?
✳️ 次回予告
🌟 第6回:「“正解”より“納得解”。」
正しい答えは一つじゃない。
でも「これでいこう」と心から思える答えはある。
次回は、“腹落ちする決断”の作り方を語ります。
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