理念を現場に浸透させるには
2025/09/15
会社の理念は、壁に貼るスローガンではありません。
現場の行動にまで落ちて、はじめて“力”になる。
では、どうすれば理念は現場で息をし、毎日の仕事を変えていくのか。私の答えはシンプルです。
言語化 → 仕組み化 → 習慣化 → 見える化
そして常に 「誰のため?何のため?」 に戻る。
1. 言語化:誰でも同じ解釈になるまで磨く
理念の一語一句が、スタッフ全員に同じイメージで伝わるか。
曖昧な言葉は現場で迷いを生む。
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NG:「寄り添う介護」…どうなれば寄り添えたと言えるのか?
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OK:「“できること”を観て、選択肢を提示し、本人の意思で決めてもらう」
行動に置き換えられるレベルまで言語化することから始めます。
2. 仕組み化:理念が“勝つ”運用にする
理念があっても、評価やシフト、記録がバラバラなら現場は動きません。
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評価:ケアの結果だけでなく「本人の意思尊重」「選択肢提示」などを指標化
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会議:議題に「誰のため?何のため?」を固定項目化
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記録:SOAPに“本人の意思・選択”欄を追加
仕組みが理念を後押しする配置にすることが要です。
3. 習慣化:小さく、毎日、続ける
一度の研修より、1分の習慣が効きます。
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朝礼のひと言:昨日の「理念に沿ったGood行動」を共有(30秒)
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引継ぎの質問:「この対応は誰のため?何のため?」 を必ず確認
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退勤前の振り返り:できた1つをメモ
習慣は、現場を静かに変えていきます。
4. 見える化:よい行動を“光らせる”
できた行動は称賛して可視化する。
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壁に「理念グッドニュース」掲示
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社内チャットで「#誰のため何のため」投稿を固定化
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月次MVPは“理念体現”を選出理由に
“光っている行動”が次の行動を生みます。
5. リーダーが先にやる
現場が変わらないのは、たいていリーダーの行動が変わっていないから。
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まず自分が「誰のため?何のため?」を口に出す
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迷った時は理念に立ち返って決める
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失敗もプロセスを開示する(正直さは文化になる)
6. つまずきポイントと処方箋
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抽象的すぎる → 行動に翻訳してチェックリスト化
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忙しい現場で回らない → 儀式を“30秒単位”に分解
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人によって解釈が違う → 事例集を増やし、NG例も並べて共有
7. 測る:浸透度KPI(シンプル版)
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① 朝礼/引継ぎで理念キーワードが出た回数
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② 本人の意思・選択を記録した割合
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③ 理念グッドニュース投稿数
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④ 家族アンケートの“自分らしさ尊重”項目
数字で追うと、継続の意思が生まれます。
結び
理念を現場に浸透させる近道は、特別なことではありません。
小さく具体的に、毎日やること。
そして、迷ったら必ず 「誰のため?何のため?」 に戻る。
その積み重ねが、会社の文化をつくります。
次回は「採用=価値観のマッチング」について書いてみたいと思います。
また読んでいただけると嬉しいです。
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